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山下電気コラム

射出成形用プラスチック材料(2)

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射出成形用プラスチック材料(2)



射出成形用プラスチック材料(2)

分子量について

分子量は化合物の分子の質量の比較値で、炭素の質量を12としてこれを基準とした分子の相対的質量です。一般的に分子量が大きいものほど軟化温度や溶融温度が高くなり、引張り強さや衝撃強さなどの力学的性質が向上します。しかし、分子量があまり大きいと溶融粘度が増加して流動性が低下して成形しにくくなります。分子量は射出成形において重要なファクターといえます。

結晶について

結晶とは、その性質を構成している分子が平行に規則正しく並び束ねられたような状態に配列することを表わし、その部分あるいは全部を結晶領域といいます。そして、規則的でない部分を非晶領域といいます。結晶領域をもっているポリマーを結晶性高分子といい、もっていないポリマーを非晶性高分子といいます。ここで、結晶化度とは、その結晶領域の割合をいい、低分子の場合は100%に近いのに対し、ポリマーでは一般的に数%~80%程度です。一般的に結晶性高分子は、非晶性高分子に比べて物性的にも強さや耐薬品性で優れています。また、成形時の溶け方や固まり方が大きく異なり、成形品の寸法に深い関係がある収縮量が結晶性高分子の方がはるかに大きいです。

 
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