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山下電気コラム

2色成形の材料の組み合わせ

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2色成形の材料の組み合わせ
2色成形では、2種類の樹脂材質を1サイクルの成形で組み合わせて製品を作ります。
製品の目的や用途によって、材料の組み合わせ次第では一般射出製品では得られない機能やデザインを付加する事が出来ますが、各プラスチック樹脂の特性を考慮し2色成形に適した組み合わせでなければなりません。

2色成形において材料の組み合わせとして重要な要素は
 1.材料同士の密着性
 2.材料の成形温度
があります。

材料同士の密着性とは、「異材質の樹脂同士が着くか着かないか」という事になります。
ある部品を2色製品化しても少しの力で押しただけでそれぞれが分離してしまうと製品としての役割を果たす事が出来ません。
基本的には結晶化樹脂(POM,PA、PP等)は結晶化樹脂同士や非結晶化樹脂(ABS,PC,PMMA等)とは密着性が無く、例え2色製品化出来ても簡単に分離してしまいます。(例外としてPP同士は密着します)
非結晶性樹脂は非結晶樹脂同士なら強固に密着し2色製品を分離しようとしても出来ません。

ただし、製品形状によっては樹脂同士が密着しなくてもフックやアンダーカットを利用して形状的に密着させる方法もあり、ケースバイケースで組み合わせが可能となる場合も御座います。
照光式ボタンではあえて密着性の持たない樹脂の組み合わせを利用し、昼間の視認性UPや文字スライド部のブリッジ引き剥がしが可能となった弊社特許のプラネット方式も御座います。
また、エラストマー(TPE)にもその材料の特性でポリエステル系(略称:TPEE )、ポリスチレン系(略称:TPS)、ポリウレタン系(略称:TPU)、オレフィン系(略称:TPO)等のように分類され2色成形としての密着性もそれぞれ違っております。
それらの多くは長年培った2色成形の経験則(試験も含む)や材料の物性等から判断がある程度可能となっております。

材料の組み合わせによる密着性の表を、資料ダウンロードページに掲載しましたので御参考にして下さい。

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