充填不良(ショートショット) 成形不良用語集(1)
充填不良(ショートショット、ショートモールド/Short shot)
充填不良とは、金型内の一部に樹脂が充填されず不完全な形状の成形品を生ずる現象をいう。
原因1 成形機の能力不足
- 成形機の可塑化能力、射出容量、射出圧力、型締力などが成形品重量や投影面積とバランスがとれているかどうかを検討し、不十分のときは成形機を変えなければならない。
原因2 金型内への樹脂の供給不十分
- 射出圧力、射出速度、シリンダ温度、金型温度を上げて流動性を高める。スプルー、ランナー、ゲートについてはその断面積を大きくし、かつ表面仕上げを滑らかにする。ゲート位置や製品形状は流動性がよくなるような方向に変更し、冷却だまりも十分大きく撮り、流動抵抗ができるだけ減少するような対策を立てる必要がある。
原因3 キャビティ内の空気逃げの不足
- 材料の流入時にキャビティ内に空気が残らないように流動解析の結果より最適な位置にエアベント(排気口)を設置する。また樹脂の流動が袋溜まりにならないように事前に製品肉厚の検討、改善を実施する。
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