2色成形とゲートについて【前編】1次側ゲート
2色成形では1次側と2次側の2回の成形を行います。よって1次用、2次用と2つのゲートが必要となってきます。
一般的なゲート種を前半・後半の2回に分けてご紹介します。
なお、今回紹介するゲートを含む解説資料は資料ダウンロードページよりダウンロードいただけます。
2色成形と1次側ゲート
ゲートの種類によっては1次側ゲート、2次側ゲートと1つの製品に対しての2回のゲート処理が必要となってしまう為、1次側ゲートにはゲート処理の不要なカットレスのゲートを主に選定します。
カットレスゲートの多くは、ゲート跡が残るので普通の射出成形では外観面を避ける等の設置規制があり使用できる製品が限られてまいりますが、その反面2色成形の場合は2次側樹脂でゲート跡を隠せる範囲が多いので、一次側ゲートには比較的容易にカットレスゲートを設定することが出来ます。
代表的な1次側カットレスゲートには主に下記の種類があります。
1.サブマリンゲート(トンネルゲート)
- 製品側面から入れ型開きやランナー突き出しにより自動的にカットが出来るゲート
2.ピンポイントゲート(ピンゲート)
- キャビの上にピンゲート専用のプレートを付ける事により製品上部から入れるゲート
3.斜めピンゲート
- ピンポイントゲートの先端に角度を付けて製品側面から入れるゲート
4.カットオフゲート
- 自動切断が可能なようにサイドゲートの先端を細く絞り込み(□0.8以下)、製品側面から入れるゲート
後編では、2次側ゲートについて紹介します。
また、2色成形で使われる主なゲート9種について成形性・加工性・ゲート処理方法等を3D図形を用いて解説した資料を追加しました。資料ダウンロードページより、ダウンロードいただけます。
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