型キズ及びすりキズ 成形不良用語集(11)
型キズ及びすりキズ
型キズ・すりキズとは成形品の外面につくキズのことで、抜き勾配が小さく、金型面が不完全な場合に発生する不良である。
原因1 金型の加工不良の場合
- 金型のキズ、パーティングライン上のかえり、金型面の磨き不良などにより発生する。この場合は毎ショット必ず同じ位置にキズが発生するので金型修正が必要となる。
原因2 製品設計に無理がある場合
- 抜き勾配が非常に少ない場合には離型時にすりキズが発生する。抜き勾配は通常3°、最低限1~2°設置することが望ましい。特にシボ加工品は金型表面に細かい凹凸がある為に、それに応じた抜き勾配を設置することが必要である。
原因3 成形条件による場合
- 射出圧力が高く過充填の場合は、成形品がキャビティに貼り付く傾向があるために型開き(離型)時にすりキズが発生し易くなる。また、型開き時の離型抵抗のバランスが悪いと成形品が斜めに傾くことでキズが発生することもある。対策としては成形条件の調整を行い、適正な充填量にすることが必要である。
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